"Sings Big R&B Hits"/ JOHNNY RIVERS「ジョニー・リバース R&Bを歌う」
1967年発売の国内盤。ジョニー・リバースのこの時期は、今でこそ名盤 "Changes" と"Rewind" を出していたソフトロック期として知られているのですが、当時の日本では「ゴー・ゴー」の人という認識なのでしょう。
私はジャケットが"Rewind"で、おまけに赤盤だから買ったのですが、収録曲はそれまでの「ゴー・ゴー」時代のアルバムから選曲し編集したものです。
"Johnny Rivers At The Whisky À Go-Go" (1964)から、"Memphis"、"Walkin' The Dog" "Lawdy Miss Clawdy"。
"Here We à Go Go Again!" (1964)から、"Josephine"、"I've Got A Woman"。
"Meanwhile Back At The Whisky À Go Go" (1965)から、"Seventh Son"、"Stop! In The Name Of Love"、"Land Of 1000 Dances"。
"In Action!"(1965)から、"Promised Land"。
"..And I Know You Wanna Dance" (1966)から、"I Can't Help Myself" 、 "Uptight" 、"Respect / In The Midnight Hour"。
どの曲も明るい声質で軽やかに歌っているのですが、"Land Of 1000 Dances"(ダンス天国)のカバーは、聴き慣れた本家のウィルソン・ピケットやウォーカー・ブラザーズのヴァージョンとは少し違った雰囲気で秀逸。
60年代のジョニー・リバースの国内発売は、「At The Whisky À Go-Go ミスター・ゴー・ゴー (第1集)」(1967)、「ジョニー・リバース ミスターゴーゴー 第2集」、そして「ジョニー・リバース ‘67」(これが"Changes"の国内盤)というように、オリジナル盤どおりには発売されていません。この「R&Bを歌う」と「ミスター・ゴーゴー」もダブりがあると思います。このアルバム冒頭の "Baby I Need Your Lovin'"は当時の最新アルバム"Rewind"からの曲ですが、国内盤はありません。
1970年には白銀シリーズで「ジョニー・リバース 偉大なるソウルを歌う!」を出しています。こちらも「R&Bを歌う」とダブりあり。「男が女を愛するとき」のカバーが初出でしょうか。東芝の60年代のアルバムにありがちな国内編集盤の多いアーティストだと思います。
(変遷) Go Go → Folk → Soft Rock
(ダンス天国)
ジャケ写が反転
さて、この「R&Bを歌う」のジャケ写は、"Rewind"のものを使っているのですが、裏焼き反転してしまっています。ジャケ写が反転と言えば、ビートルズの「オールディーズ」の裏ジャケの写真が有名です。来日時にヒルトンホテルで撮られたものですが、こちらの方はオリジナル盤が反転で、東芝国内盤の方が正しくなっています。ポールの着物の「寿」も正しく写っています。
それならばジョニー・リバースの「R&Bを歌う」も確認してほしかったなと。でもジャケ写をよく見ると…帯の位置との関係から、顔が隠れないようにわざと裏焼きを使ったのではないかという気もします。
うちのレコード棚も探せばあるもので、ストーンズの ”Got Live If You Want It!” ("We Want The Stones" が入っている方) のジャケ写のブライアン・ジョーンズが左利きになってる…。